Neo Cozma Test Report

テストレポートはノンプロ強豪ライダー松木健治選手によるもので松木選手が使用している決戦用カーボンバイクとの比較となっています。
Neo Cozma購入ご検討の方への参考のために掲載させていただいております。

- 遂に憧れのチタンバイクに乗ることができた -

チタン自体は鉄より比重が軽く軽量に仕上がり、クロモリよりも軽くしなやかな乗り味となるらしい。加工が難しいため値段が高くなりがちであるが、乗り心地はしなやかでまさしく大人のバイクである。
私が使用しているのは、このバイクでご縁があり乗らせて頂くこととなった。

- T&K Tacurino Neo Cozma -

タクリーノ上阪さんの拘りが満載されているバイクである。
今年のレースはコロナやら何やらであまり出なかったし、単独サイクリングはチタンに乗ることが多く、その乗り味を楽しんでいた。
実際乗り味がマイルドで長時間乗っても疲れにくいということもあり長距離走るときには最適。
走っていても非常に癖がなく良く進むバイク。
カーボンのレーシングバイクよりも乗り味が非常に良い。
固いという感じではないのだけど、応力が高く、力の伝わり方がカーボン以上に高いように感じられ、気持ち良く進む。
レーシングバイクとしても速いのではないかと思えてくる。
せっかくなのでチタンバイクは速いのかということを試してみたくなって検証実験を行った。

Tarmac SL6の決戦機材とNeo Cozmaを亀岡に二台持ち込み、平地と登りの二区間で比較実験を行った。
ちなみにバイク重量はNeo Cozma 7.65kg、Tarmacは7.15kgパワーメーターにパワータップのペダル型パワーメーターを使用。
(※ホイールはTarmacがRoval CLX50 (1375g)+コンチネンタルGP5000、 Neo CozmaがFoss Zero Drug (1420g) + Panaracer Race EVO2)

一つ目は亀岡のまっすぐなほぼド平坦を同じスタートゴールでTarmacとNeo Cozmaでそれぞれ230wで走る。
ブラケットポジションオンリーで極力条件は同じになるようにする。結果は…

・ Tarmac SL6 12分16秒 230w
・ Neo Cozma 11分58秒 230w

ちなみに心拍数は二本とも140bpmである。まさかNeo Cozmaの方が速いという、にわかに信じがたい結果である。
平地は風の強さや風向きの影響をもろに受けるので100%同じコンディションは難しいという前提なのだが、これには少し驚いた。

続いて約7%の登りで同じことをする。

・ Tarmac SL6 12分01秒 259w
・ Neo Cozma 12分21秒 257w

平均心拍はどちらも150bpm、出力を綺麗に揃えられなかったのが残念だが、ホイールなどの軽量効果もありこちらはSL6に軍配。
2Wの差が5秒分だと考えてもSL6の方が少し早いのかな。
しかし、乗っていて楽だったのはNeo Cozmaだったのは間違いない。
気持ち良く前に進んでいる感じがあり、この登りがあと20分続くとするとNeo Cozmaの方が楽に登れているようにも感じられる。

チタンという選択肢は、昨今減っているのかもしれないがレーシングバイクとしても一線で使えるクオリティだし、普段のロングライドにも使えるオールマイティーさがある。
何より腐食に強いし、落車にも強い。
カーボンとは違うしなやかな乗り味を求めている、大人のカッコ良いバイクが欲しいという方には是非をお勧めします。

2020/12/24
VC VELOCE 所属 松木健治

Neo Cozma はチタン合金の高弾性を利用した出力の効率化を主眼として設計されています。
尚、弊社での上阪卓郎によるCozmaカーボンバイクとの比較テストでは平均勾配5%の登坂路において同一出力(200W)において約8%の速度向上が記録されています。